RECRUITING WEB
上場会社向けの開示書類作成支援システム「PRONEXUS WORKS」と並び、プロネクサスの主力ソリューションとなっているのが、
投資信託運用会社の業務を効率化する書類作成支援システム「FDS(PRONEXUS FUND DOCUMENT SYSTEM)」である。
このシステムは現場の社員の企画提案により新たに事業化されて大きく成長を遂げてきた。
FDSの誕生から現在に至るまでの足跡を追う。






2000年代後半、創業80周年を迎えようとしていたプロネクサスは、将来に向けて新たな成長の可能性を探っていた。中長期的な観点から新規事業を企画開発するプロジェクトを発足し、ファイナンシャル事業部に所属していたT.N.がメンバーの一人として参画。当時、T.N.は投資信託運用会社のお客さまに向けて開示書類の作成を支援するサービスの営業に携わっていたが、現場で問題意識を抱えていた。
「その頃、『貯蓄から投資へ』という社会の流れもあり、新たな投資信託が続々と設定されていました。それにともない、有価証券届出書(※1)や目論見書(※2)などの開示書類作成を担当するお客さまの業務負荷も増大する一方でした。開示書類が必要になると、そのたびにお客さま自身がWordで原稿を作成し、誤りがないかどうかを隅々までチェックします。大変な労力と時間を要されていて、このままでは投資信託業界の発展に悪影響が及ぶのではないかと危惧していました」。(T.N.)
そこでT.N.は、開示書類の作成をシステムで効率化できないかと考えた。すでにプロネクサスは、上場会社向けのディスクロージャー(情報開示)支援において「PRONEXUS WORKS」という開示書類作成支援システムを開発提供し、大きな実績を上げていた。この 「PRONEXUS WORKS」で培ったノウハウを応用することで、投資信託に関わるディスクロージャーもシステム化しようと企画。ファイナンシャル事業部の同期のA.K.とともに事業計画を立て、経営層に提案した結果、新事業として立ち上げられることになった。
T.N.とともに未知の事業に取り組むことになったA.K.は、当時をこう振り返る。
「たった二人でのスタートでしたが、頼りになる同期と一緒にチャレンジできることは心強かったですし、私も営業現場で『このままでいいのか?』という疑問を強く感じていたので、自分の力でそれを変えられるのではという大きな期待感がありました」。(A.K.)
(※1)新たに投資信託を公募する際、投資家保護のために当局に提出する書類
(※2)投資家に向けて、投資信託の目的や仕組み、リスクなどの判断材料を説明した書類


T.N.とA.K.の同期二人が主導してコンセプトや機能を定め、社内の開発部門など数多くのメンバーと協力してつくり上げたこのシステムは「FDS」と名付けられ、2011年にリリースされた。FDSはSaaS(※3)として提供され、Word感覚で操作できる専用画面にお客さまが必要な情報を入力するだけで、正確かつ効率的に開示書類データを作成できるというものだ。リリース当初は、投資信託運用会社の業務負荷軽減に貢献するソリューションとして確信をもって営業活動を進めたものの、苦戦を強いられる形となった。
「まだ世の中にないソリューションだったので、最初の頃はシステムの技術的な機能ばかりアピールしていましたが、お客さまにご理解いただくのは難しく、あまり関心を持ってくださらなかった。そこで基本に立ち返り、お客さまがお困りになっていることを一から伺いました。そこで気づいたんです。お客さまが望んでいるのはシステムを導入することではなく、業務の悩みが解消されることだと」。(A.K.)
そこからA.K.は、まずお客さまの悩みを探り、それをFDSで解決できることを訴えていく方針に転換。そうしたコミュニケーションを重ねるうちにFDSの評価が高まり、導入顧客が一気に増えていった。
FDSが市場に認知されはじめた頃、この新事業を担うチームに加わったのが、当時入社3年目のO.T.である。彼は営業活動に取り組みながら、導入したお客さまへのサポートや、システムを改善するための仕様策定などにも携わり、チームの主力メンバーへと成長していった。FDSが投資信託の情報開示分野で新たな市場を拓いたことで、追随する競合が現れるなか、FDSが市場からの信頼を獲得した裏には、O.T.の奮闘があった。
「2020年代初頭、業界最大手の投資信託運用会社のすべての目論見書の作成を、FDSで一挙に対応する契約を獲得しました。本契約は、以前A.K.さんが別の大手投資信託運用会社の合併案件に深く関わり、合併後のお客さまの業務すべてをFDSで対応する体制を構築したノウハウを活用したものです。結果、大きな成果を上げることができ、FDSの信用を一気に高めることにつながりました」。(O.T.)
O.T.を中心に大きな契約を勝ち取ったこのお客さまは、同じグループに属するIT企業でのシステム構築を検討したが、最終的にはプロネクサスのFDSを選択した。
「この案件を担当したO.T.さんをはじめ、チームメンバー全員の努力の賜物です。我々プロネクサスが追求しているのは、単にシステムを活用していただくのではなく、お客さまの業務そのものを革新していくこと。そのことを強く意識し、FDSによってどう業務が合理化されるのかという本質をお客さまに訴え、それが認められて契約に至りました」。(A.K.)
(※3)Software as a Service:外部のサーバー上にあるソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービス

業界最大手のお客さまが、系列外のプロネクサスのソリューションを選んだことは業界内でも話題になり、他の投資信託運用会社からのオファーも相次いだ。そしていま、投資信託に関わる開示書類の作成支援、なかでも、購入時に投資家に提供する交付目論見書においては高い市場シェアを獲得している。
「いま世の中で多くの投資信託が募集されており、投資家にその魅力を伝える目論見書の重要性が高まり、電子化も進んでいます。こうした時代の変化に対応した表現豊かな目論見書の作成も、FDSで効率化、さらには自動化したいと考えており、いま開発のリソースをこちらに集中しています」。(O.T.)
こうした環境のもと、彼らはさらにFDSを進化させていきたいと意気込む。これから情報開示もデジタル化がいっそう進み、印刷物やパソコンで表示するだけではなく、スマートフォンなどのデバイスに最適化したコンテンツが求められていく。彼らが描いているビジョンは、FDSを投資信託のディスクロージャーのプラットフォームにすること。ここで作成された開示データがあらゆる媒体のあらゆるコンテンツに展開され、幅広い投資家に活用されていく――、そんな世界をこれから実現し、投資信託のマーケットをさらに広げていく。


FDSを投信ディスクロージャー・
プラットフォームと位置づけ、
投資信託向け各種法定書類の作成を
中心としたサポート拡大に取り組む。