RECRUITING WEB
いまプロネクサスが展開するディスクロージャー(情報開示)・IR(投資家向け広報)支援の中核サービスの一つである「E-IR」。
このソリューションは、ディスクロージャーの電子化という時代の変化に対応するべく、
過去にプロネクサスが上場会社と投資家のために創出した、さまざまなサービスが昇華して生まれたものだ。
「E-IR」が生まれた背景と、その発展の歴史をたどる。




時は30年ほど前に遡る。インターネットが本格的な普及期に入り、ディスクロージャー・IRにWebを活用する上場会社も徐々に増えていた。投資家サイドからも、インターネット上で開示データを検索・閲覧したいというニーズが高まり、そこに応えるためにプロネクサスが1998年に開設したのが、IR専門ポータルサイト「IR-BOX」だ。これは、プロネクサスに有価証券報告書などの開示書類の作成を発注しているお客さまに向けたサービスであり、開示書類をPDF化してIR-BOXに掲載し、自社サイトからリンクを張るだけでIRページとして代替できるというもの。しかし、掲載企業がプロネクサスの顧客に限定されていたため、投資家向けのポータルサイトとしては十分に機能しなかった。
そこで、このIR-BOXを投資家にとって本当に価値のあるサイトにしたいと、現社長の上野が大きな決断を下す。顧客に限らず、すべての上場会社の有価証券報告書の財務データを掲載し、投資家が必要とする情報がワンストップで入手できる環境を構築することを掲げたのだ。そのために設立されたのが、株式会社イーオーエルである。同社のミッションは、全上場会社の過去20年分の有価証券報告書や、さらに新たに法定開示された情報もリアルタイムで収集してデータ化し、さまざまな検索機能を有する「eolデータベース」を提供すること。2001年にスタートしたこのサービスは、投資家はもとより大学などの教育研究機関からも有益なデータベースとして支持を得た。
一方、上場会社の間で自社サイト上でのIRが一般的になるなかで、顧客側で新たな問題が生じていた。サイト上に開示する情報の定期的な更新作業に手間や時間を要し、IR担当者の業務負荷が増大。この問題を解決するべく、これまで培ってきたIR-BOXの運営ノウハウと、eolデータベースが抱える膨大な開示データを組み合わせ、2003年にプロネクサスが発表したのが「E-IR」である。これは、顧客の法定開示にともなってeolデータベースが更新されるたびに、顧客のIRサイトのライブラリーページも自動更新される仕組みだ。このE-IRによって、お客さまは面倒かつリスクの高い更新作業から解放され、メンテナンスフリーでIRサイトを運営することができ、ディスクロージャーの実務に大きな変革をもたらすことになった。


このソリューションの草創期から関わり、E-IRの普及と発展に力を尽くしてきた主要メンバーがO.Y.とA.T.だ。
「このE-IRは、すべての上場会社の財務情報を網羅するeolデータベースがあったからこそ、プロネクサスが業界に先駆けて実現することができました。電子化時代の到来に向けて、さまざまなソリューションを生み出す基盤となるデータインフラを構築することの重要性にいち早く着目し、それを顧客の課題解決に結びつけたのはまさにプロネクサスの真骨頂だと思います」。(O.Y.)
当時、投資家保護のためにディスクロージャーがますます重視され、企業のIRサイトを運営する担当者の業務負荷は大きくなっていたため、それを解消するニーズは必ず高まっていくとプロネクサスは見込んでいた。そして、2006年に四半期開示が法制化され、IRサイトの更新頻度はさらに増し、メンテナンスフリーを実現するE-IRは大きく注目されることになる。
「いままでにないソリューションであるE-IRを拡販していくために、新たな営業戦略も立てました。お客さまのIRサイトを自動更新するこのE-IRは、お客さまのサイト内に一つの機能として組み込むもの。ですから、IRサイトの制作を手がける外部の専門企業各社とパートナーシップを組み、お客さまにサイト制作を提案する際、E-IRをメリットの一つとしてアピールしてもらうように働きかけました」。(O.Y.)
こうした戦略が奏功し、まだIRサイトを設けていないIPO企業などを中心にユーザー数は急拡大していく。O.Y.は当時を振り返り、新たなソリューションの立ち上げを担い、自ら考案した戦略で市場を拓いていく醍醐味を存分に味わったと語る。また、E-IRをさらにお客さまに貢献できるソリューションにするべく、機能の改善も進められた。
「開始当初はお客さまのWebページ内に、外部サーバーにあるE-IRコンテンツを表示させていたためデザインのテイストが合わず、無理やりページ内に入れたような違和感のあるものになっていました。そこで、提供方法を変更し、お客さまのニーズに応えてページ内でデザインのトーンを調整できる構造に改善。お客さまからの要望は多種多様で、当時は納得いただけるデザインを実現するのに苦労しましたが、そこで得た知見をもとに、いまは需要が高いものをテンプレート化して安定的なサービス提供を果たしています」。(A.T.)

E-IRの根底にある考え方は“ディスクロージャー・IRに携わるお客さまの負担をいかに解消するか”であり、それは現在に至るまで変わらない。そのなかで新たな機能も追加されており、グラフの自動更新もE-IRの価値をさらに高めることに大きく寄与している。その企画開発もA.T.が中心となって実施された。
「企業のIRサイトでは、売上高や経常利益などの財務データの推移をグラフ化し、よりわかりやすく開示していますが、データが更新されるごとにこのグラフも作成し直さなければならず、それがお客さまにとって大きな負荷になっていました。それもぜひ解消したいと考え、eolデータベースの情報更新に合わせてグラフも自動更新できる機能を企画開発して追加。これもたいへん好評でE-IRのさらなる普及につながりました」。(A.T.)
こうしてE-IRは急速に市場に浸透し、現在では1,200社を超える上場会社に導入されている。O.Y.はお客さまと関わるなかで、このソリューションの価値を絶えず実感するという。
「多くのお客さまから『業務が楽になった』という感謝の言葉をいただきましたし、また、データが自動更新されるため、人為的なミスでインサイダー情報を予定時間より早く開示してしまうリスクもなくなったと評価いただいています。こうして本当に意義のあるソリューションを手がけていることを私自身、誇りに思っています」。(O.Y.)
そしていまも、社会や市場の変化に合わせてE-IRは進化を続けている。
「昨今、外国人の投資家に向けて英文での情報開示が求められるようになっており、E-IRもその対応を進めています。また、お客さまのサイト内のIRデータがよりスピーディーに更新され、投資家の方々が必要とする更新情報をすぐに提供できるよう、システムの技術的な改善も絶えず図っています」。(A.T.)
さらにAI社会への対応も今後の大きなテーマだ。AIが投資判断をする時代になれば、AIにとって分析しやすい情報提供の方法が求められるだろうとO.Y.は目論んでいる。こうして挑戦を重ねることで、E-IRはディスクロージャー分野におけるプロネクサスの確固たる軸となり、社会にさらなる価値をもたらしていく。


グローバル化、AI化にも対応し
E-IRはこれからも
市場の期待に応え続ける。